北海道の旧根室本線「旧狩勝峠」、長野県の篠ノ井線「姨捨付近」、
昨年7月、長野県松本市を訪れました。往きは東京経由で、復路は松本から長野、その後は新幹線を乗り継いで青森へ、という旅程でした。往きの東北新幹線で手に取った広報誌「トランヴェール」は信州特集。やったね。幸先のいい旅のスタートを喜びながら、丁寧にページを繰りました。
「日本三大車窓」はその広報誌で初めて知りました。へー、そんなのがあるんだ。一つは長野県かあ。残念、今回はご縁がないみたい。それにしても、「姨捨」ねー、長野県だったんだー。いつか行ってみたいなあ。そんなことを考えたりしていたのもほんの束の間、たった一泊の松本の旅はあっという間に終わり、松本駅から長野行きの特急列車に乗り込みました。
出発して1時間ほどたったでしょうか。車内アナウンスがありました。
「間もなく姨捨駅を通過致します。右手には田毎(たごと)の月で知られる棚田、遠く善光寺平、千曲川がご覧いただけます。どうぞ日本三大車窓に数えられる景色をお楽しみ下さい」
ざっとこんな感じ。色めき立ちましたとも。ラッキー、「日本三大車窓」の一つが見られる。大急ぎでカメラ、カメラ。
はい、ボケボケです。しかも、「姨捨」をだいぶ過ぎての風景です。
「田毎の月」とは、小さな棚田の一つ一つに月が映る様をいい、古くから月見の名所とされてきたのだそうです。
今日は「中秋の名月」。それぞれの家ごとに、いいお月見が出来るといいですね。
それにしても、「特急しなの」の車掌さん、「日本三大車窓」と言うとき、緊張しませんか。噛みそうになりませんか。姨捨だけに老婆心ながら、「車掌の車窓」が心配です。