「熟れる」。さあ、なんと読むでしょうか。
数年前、中学生だった息子その1が、学校から帰るなりお怒り。
「国語のテストの漢字の読みでさ、お母さんやおばあちゃんがいつも『じゅくれる』っていうから、そう書いたらバツだったし。正解は『うれる』だったし」
ああ!息子よ。許せ。『じゅくれる』は津軽弁なのだよ。
でも、その時からずっと思っているんです。果たして『熟れる』に『じゅくれる』と読み仮名を振るのは間違いなのだろうかと。国語教育というものが、100%標準語のみを教材とするのなら、それはそれで一つの方針としていいんです。でも、「方言」も習うじゃないですか。
『あめゆじゅとてちてけんじゃ』by宮沢賢治とか。
方言も日本語として認めるなら(勿論日本語なんですけどね)、『じゅくれる』を間違いと切り捨ててしまっていいのかなあ。ずっとひっかかっているんですよね。
季節に合いませんが「熟れた柿の実」です。よその畑の木です。ずっと収穫されないままなので、いつも気になるんですよ。あっ、柿だけに「木になる」と。うまい!
熟柿(じゅくし)が落ちるように・・・とは、「気長に時機が来るのを待つこと」にいう比喩表現ですが、私の「じゅくれる」問題も、いつかそんな風に解決するでしょうか。
もちろん学校に抗議したりはせず、しぶしぶ納得はしてるんですよ。