おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

美術のこと

寺山修司ポスター展 ①

弘前公園そばの通称「屯所」にて、寺山修司ポスター展開催中。11日までなので、都合のつく方には是非足を運んで頂きたいと思い、急ぎ写真をアップします。 寺山修司は青森県出身なのですが、残念ながら私は氏の作品は、舞台・映画はおろか本さえ読んだこと…

東京都美術館『コートールド美術館展』

美術館で絵(本物)をみる楽しさってなんなんだろう?と度々思うのですが、これだ!という答えはなかなか思いつかないでいます。もちろん、人それぞれ色んな楽しみ方があろうとは思いますが、自分で自分の楽しさの正体と言いますか、なぜ自分が絵を見に行く…

節約では無く、一種の冒険としての0泊3日

「そうだ!東京へ行こう、行けばいいんだ!」と思いまして、行って参りました。往復、夜行バスを使っての0泊3日弾丸ツアーで。 一昨日の夜の11時40分に弘前を発ちまして、昨日の朝9時に上野着。午前中は『東京ステーションギャラリー』、午後は『東京都美術…

「ゆがみ」なのか「写実」なのか

先日、拙ブログで紹介した写真を再掲します。 友人からは「不細工だね」とか「セクシーだ」とか、感想を頂きました。 そして、この猫の写真と並べたのが ↓ こちらになります。 ドミニク=アングル作 『グランド・オダリスク』 私が上の猫の写真からこの絵を…

「フィリップス・コレクション展」三菱一号館美術館

東京見物記の3回目です。 帰りの新幹線まで時間の余裕があったので、東京見物締めくくりは、「三菱一号館美術館」に決めました。 三菱一号館は、オフィスビルとして明治27年に竣工。昭和43年に解体されました。2010年、可能な限り忠実に復元、「三…

いきなり積もったよ、雪が

唐突ですが、亡き父よ、母よ、あなた方の娘は成長しましたよ(57才です・・・) 毎年毎年、雪が降ってしまってから、タイヤ交換のために慌ててガソリンスタンドに駆け込んでいた私ですが、今年は10月の末に済ませてしまいました。 雪の朝を、「交換して…

絵画のマチエールについて

以前、息子その1に、「絵はマチエールも重要だよね」と語ったら、 「お母さん、マチエールって言いたいだけ」と、見事に見抜かれてしまいました。てへぺろ。 どうも、お茶目なお母さんこと、私で~す。今日は私と一緒に「マチエール」について勉強してみま…

史上、最も高価な絵は誰が買ったか?

昨日は「怖い絵」を紹介しましたが、現実世界も怖いですね。 「生きたまま切断され、7分後に死亡した」って、映画でもぞっとするシチュエーションなのに、ホントなんでしょうかね。 「記者は生きたまま切断」 英メディア 音声記録報じる(ホウドウキョク) …

柘榴あれこれ 2

西洋において、「柘榴」は実に様々な意味を持つ果物です。「豊穣」や「子孫繁栄」といったプラスの意味もありますが、キリスト教においては、聖母マリアの純潔を表すと同時に、イエスの受難の象徴ともなっているそうです。 ボッティチェリの作品を2枚、「ト…

速水御舟の画集が買えて、舞い上がってる

ブックオフの功罪はいろいろあるとは思うのですが、掘り出し物にあたると、やっぱり嬉しいと思ってしまう。 昨日、追記で書きましたが、日本画家・速水御舟(はやみ ぎょしゅう)の画集を、 108円で入手したんですよ。私、『半額』とか『108円』とかに…

芸術の秋に「芸術と猥褻」を考えた

「境界線上のホライゾン」というライトノベルの表紙を巡って、いろいろ議論があるらしいと、はてなブログお勧め記事を眺めていて知ったわけです。そして、困惑しているのです。 まず、このライトノベルの表紙をみて私が感じた第一印象は、「気持ち悪い」でし…

クラナッハの絵は好きと思っていたのに、実際にみたら好きじゃなかった件

ルーカス・クラナッハ(父)は、妖艶な美女の絵で有名ですね。 ↓ 皆、こんな顔してます 『ヴィーナス』 この絵の実物を上野・「国立西洋美術館」でみたことがありますが、すごく小さい。 絵の注文主は、この絵を寝室に飾って「楽しんだ」そうです。クラナッ…

絵画における個性について

息子その2とテレビをみていたら、「アクサダイレクト」のCMが入り、 私 「この男の子、三浦春馬だよね。久しぶりに見た」 息子「えっ、岡田将生でしょ」 私 「何言ってんの、三浦春馬でしょ」 息子「いやいや、岡田将生でしょ」 で、ヤフりましたところ、…

ああ勘違い、「教皇のバビロン捕囚」

テレビの旅番組でフランス・アビニョンをみました。 話は飛びますが、 「教皇のバビロン捕囚」って、誤解してました。ローマ教皇が無理矢理にどこかに連れ去られて、幽閉されていたイメージ。でも違ってたんです。 1303年 ローマ教皇ボニファティウス8世が憤…

藤田嗣治がこんなにカッコいいって、知ってた?

2016年、12月。府中市美術館「藤田嗣治展」 二年前に見た「藤田嗣治展」。看板にもなっている「猫」の絵も印象に残っていますが、なんと言ってもコレ!一番強い印象を残したのがこの肖像写真。 ↓ ※この写真は今回の東京都美術館での「藤田嗣治展」のパンフレ…

「絵」は好きですが、わかりません

ちょいちょい、好きな「絵」について書いています。 それで「絵に詳しいんですね」という誤解を受けていますが、全然。 絵を見るのは好きですが、良し悪しなどはわかりません。特に「デッサン」の上手・下手はほんとうに全然わからない。なので、私が好きか…

「立つ」。ジョジョのように。

長野県小布施町の「北斎館」にて。 左は北斎の自画像です。壁に大きく写されていました。カッコいいでしょ? 座頭市のような「遣い手」に見えませんか。左足の角度がカッコいいの決め手かな。 右は「鍾馗」です。(北斎館では撮影禁止でした) 役者の決めポ…

歌川国芳展 弘前市立博物館にて(本日まで)

弘前公園の一角。 瑞々しい緑に映える、渋いレンガ色の建物。弘前市立博物館です。 開催中の歌川国芳展。見応えありました。 国芳のアイディア、構図、色彩、勿論すごいんですけど、今回は「摺師」の技に圧倒されました。浮世絵の制作は完全分業制で、原画に…

絶世の美女 シモネッタ・ヴェスプッチの奇縁

1492年、クリストファー・コロンブス(1451~1506)、大陸に到達。コロンブスはその大陸をインドだと疑わず、そこに住む人々は「インディアン」と呼ばれた。 その後、イタリア人探検家アメリゴ・ヴェスプッチ(1454~1512)は、南米大陸が新大陸(ヨーロッパ…

は、鼻・・・そして・・・

前回の記事に書いた、なんとも印象に残る絵、 ↓ これです ピエロ・デラ・フランチェスカ『ウルビーノ公夫妻の肖像』ウフィッツィ美術館蔵 「夫のウルビーノ公は槍試合で右目と鼻を失い、よって、肖像画はすべて左半身」 という説明が多いのですが、一説には …

アッシジとジョット

大昔、テレビで『ブラザーサン・シスタームーン』という聖フランチェスコの生涯を描いた映画を見ました。 その時から、アッシジは憧れの街の一つです。行ってみたいなあ。 どうぞ、「アッシジには関わりのねえ事でござんす」と言わず、お付き合い下さい。 (…

不本意なカラヴァッジオ

息子その2は映画が大好きで、特にイケメン俳優が大・大・大好き。 オーランド・ブルームとミランダ・カーの結婚(後に離婚)に際して発した台詞は 「いいなあ、ミランダ・カー」でした。 そっち?そっちなの? そんな息子がミケランジェロのダビデ像を推すの…

フィリッポ・リッピの息子フィリッピーノ

5月24日の記事で フィリッポ・リッピの『聖母子と二天使』をご紹介しました。 聖母子は画家の妻と息子(フィリッピーノ)がモデルと言われています。 その息子は早くに両親と別れています。 (母は二歳のフィリッピーノを残して修道院に戻り、父とは12才で死…

フィリッポ・リッピ『聖母子像』の美しさ

フィリッポ・リッピ(1406~1469) 彼の絵は衝撃的な美しさでした。 美しくも儚く、哀しみ漂うリッピの『聖母子と二天使』 まずはこの美しさをご堪能下さい。 (ウフィッツィ美術館蔵) フィリッポ・リッピは大変な女好きで。 修道士だったのに、次から次へ…

大観の「無我」にムカムカ

横山大観の出世作『無我』 明治30年 「無我の境地を子供の姿で表現した発想の型破りさ」みたいなことを NHKEテレの「日曜美術館」で言ってました。 私はイライラする。 この子供を見てると、いらいら、ムカムカ。 生理的にイヤってやつ。 色彩はスゴく好…

山田五郎「大観は下手だって言っても良くなったの?」

巨匠「横山大観」について 《 夜桜 ( よざくら ) 》 1929(昭和4)年 (BS日テレ ぶらぶら美術・博物館にて) 学芸員さん「大観は上手ではないんですね」 山田五郎「それ、言ってよくなりましたか」 「大観は線がダメ」とか言ってました。でも、「発想が…

美少女と書いて、センター

今年話題の美術展が東京から九州へ。 (私は青森でテレビ鑑賞です) 東京展の話題のコピー、 美少女のルビ、見えます? 美少女と書いて「センター」です。 九州の方はオーソドックスですね。でも、部屋に貼るならこっちかな。 ところで、この少女、「可愛い…

素敵なポスター発見

ポスターを紹介する前に、 抽象絵画の巨匠、モンドリアン 『赤・青・黄のコンポジション、1930』 ↑この柄を使った、イヴ・サン=ローランのミニドレス、 「モンドリアンルック」は有名ですね。 ↓このホテルに宿泊した時はうれしかったデス なぜ嬉しかったの…

ダナエって、どう読みます?

ある日、テレビで 放送大学の青山昌文先生と言う方の講義を視聴したんです。 先生のご専門は美学とか...でも、 語り口といいますか、訛りといいますか, なんというか、聞き覚えのある,気になるアクセントなんですね。 西洋芸術についての講義だったので、「…

話題のロダンの『接吻』を(テレビで)見た

ロダンの『接吻』 横浜美術館で展示中ですって。 台座を入れると3トンだそう この男女は兄嫁と義弟。つまり許されない恋。 一冊の本をきっかけに二人は自分たちの恋心に気づき、 その瞬間、思わず口づけを交わしてしまう。 注目すべきはそれぞれの「手」 男…