おばあさん見習いの日々(ダジャレ付き)

1961年生まれ。丑年。口癖は「もう!」

クローン猫の不思議 1

 だいぶ前に、NHK・Eテレの「サイエンスゼロ」で紹介された、クローン猫の不思議が大変印象に残りました。

 

 まずその番組の冒頭で、いきなりの「驚き」を与えられました。

 なんで今まで気づかなかったんだろう?

 どうしてそれを不思議とも思わず50年以上生きてこられたのだろう?

 それは、自分の人生の根本が揺らぐような驚きでした。(ちょっと盛ってます)

 

 猫の毛の色って、特別なんですよ。全ての生き物の中でも、猫だけと言っても過言ではない特別さなんです。さあ、考えて。どういう点が特別なんでしょうか?

 

 答は、「ヴァラエティに富む」という点です。猫は、真っ白・真っ黒・グレー・茶など、単色の毛色だけでも様々。それにトラとか三毛とかキジとか模様の種類があり、更にそこに個体差が加わり、千差万別といってもいいほどの展開があります。三毛のライオンとか、トラ模様のドーベルマンとか、見たことないでしょう?馬や牛は比較的、色や模様のヴァリエーションが多い動物ですが、それでも猫の比ではありません。

 どうです?言われてみれば、確かに猫ほど、見た目の個体差の大きい動物はいませんね。逆に、ネコ科の猫以外の動物、トラ、ヒョウ、ジャガーチーター、思い付く限りを思い浮かべてみても、皆、同じ姿をしています。猫と同じように、ペットとして長い歴史があり、人間の手で品種改良された犬の場合はどうでしょうか。ブルドッグ、チワワ、プードル、「形」は様々です。でも、それぞれの毛色はほとんど同じだとは思いませんか。

 

 番組では、この猫の毛色のヴァリエーションの多さについて、「なぜか」までは説明されませんでした。なので、理由はわかりません。ただ、猫の毛色は動物の中でも特別ということが意識できただけでも大きな驚きであり、収穫でした。

 

 さて、この後、番組ではいよいよ、クローン猫が紹介されます。クローンの元になった猫、親猫と呼ぶことにします。まず、親猫の写真が紹介されます。続いて、「こちらがそのクローンです」、そう言って示されたクローン猫(子猫と呼ぶことにします)の写真。

 私達の想像は裏切られます。どんな風に?続きは明日、ではお楽しみに。

 

f:id:takakotakakosun:20181108213746j:plain 我が家の「ミーちゃん」。

ティッシュ・カバーです。実物を見たら、キャッと声が出る可愛さですよ。

 

梅毒と世界の歴史

 梅毒の感染者が増えているのだそうです。

news.yahoo.co.jp

 

 梅毒って、私達の若い頃でも「過去の病気」というイメージで、それ故によく冗談のネタにもなっていたりしました。おっきいニキビが出来た人に「梅毒じゃない?」とか。「あー、これは鼻もげるわ-」とか。あれっ、私の回りだけ?

 それぐらい現実感が無い病気のはずだったんですけど、なんで21世紀に増えるかな~。若い方々には、もうちょっと慎んで頂きたいものです。

 

 梅毒の恐ろしさの一つに、「先天性梅毒」、つまり母親の胎内、あるいは出産時に子供に感染するという点があげられます。

 

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 エドワード6世(1537~1553)

 

 この可愛らしくも、見るからに薄幸そうな少年の父はイングランド国王のヘンリー8世です。ヘンリー8世といえば、6人の妻と離婚・再婚を繰り返し、容赦なく処刑された元妻もいるという、いろいろな意味で凄い人物です。彼の二人の娘が、後のメアリー1世とエリザベス1世。エドワード6世は彼女たちの腹違いの弟です。

 

 ヘンリー8世はフランスで娼婦と関係を持った際、梅毒に感染したと言われています。その結果、エドワード6世は先天性梅毒であり、彼が虚弱であったのも、わずか15才でこの世を去ったのも、それが原因であろうとされています。

 

 ヘンリー8世の死後、王位は一人息子であるエドワード6世へ。彼亡き後、王位継承権第一位はメアリー、第二位はエリザベスでした。ところが、王位簒奪をもくろむ舅によって、女王として担ぎ出されたのが、「9日間の女王」レディ・ジェーン・グレイでした。

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ポール=ドラルーシュ 「レディジェーングレイの処刑」

 ジェーンを謀反人として処刑後、王位に就いたのはメアリーでした。しかし、彼女は子をなすことなく病死。その後、即位したのがエリザベス1世です。彼女の時代、イングランドはスペイン無敵艦隊を破り、大いなる繁栄の道を歩むことになります。

 

 エドワード6世が病弱でなく、彼の治世が長く続いていたなら、イギリスの歴史も大きく変わっていたことでしょう。もちろん、世界の歴史も。梅毒が世界の歴史を大きく変えたと言えるのではないでしょうか。

 

 ちなみに、ヘンリー8世はフランス人娼婦から梅毒に感染したと書きましたが、イギリス・ドイツでは梅毒は「フランス病」と呼ばれ、フランスでは「ナポリ病」、イタリアでは「スペイン病」と呼ばれていたそうです。

 

 さて、最後はいつも通りダジャレで締めたいのですが、今回は梅毒について調べていて出会った江戸の川柳があまりにも上手いので、ご紹介して終わりたいと思います。 

 鷹の名にお花お千代はきついこと

 ※夜鷹(江戸時代の娼婦)の名前が、「お鼻落ちよ」とは、冗談きついぜ、といったところでしょうか。川柳に詠まれるほど、江戸の夜鷹は梅毒による「鼻欠け」が多かったのだそうです。繰り返しますが、若い方々には、もうちょっと慎んで頂きたいものです。

超音波式加湿器の欠点

 寒くなって参りました → 暖房をつけましょう → 部屋が乾燥する → 加湿器登場

 

 2年前の冬。凄く気に入った「超音波式加湿器」に出会いまして、即購入。どこが気に入ったかと言いますと、首が長~いデザインなので、床置きしても、高い位置から水蒸気?が吹き出す。しかもその吹き出す量が凄くて、白くモクモクと吹き出す水蒸気?を見ているだけで、気持ちまで潤うようでした。

 そんなある日。冷蔵庫に何か白い汚れが付着することに気づいたんですね。拭き取って間もなくすると、また冷蔵庫の表面を白い細かい粉が覆う。家具や他の家電にも付くことは付くのですが、とにかく冷蔵庫が凄かった。ただ、その汚れは、軽く拭き取るだけであっさり取れるので、なんだろう?と思いながら日を暮らしていたんです。

 同じ頃。私はもう一つの悩みも抱えていました。台所のガスコンロについてです。こちらはなんと言っても「ガス」ですので、心配です。ガス屋さんに電話することにしました。

 「もしもし。ガスの火の色なんですけど、最近、青じゃないんですよ。赤っぽいというか、桃色みたいな感じなんです」

 「お客さんのとこで、超音波の加湿器使ってませんか」

 「使ってます」

 「それです。水道水の中のミネラル分が空中に放出されて、ガスの火で燃えている色です」

 「ああ、分かりました」

 

 ちょっと自慢になるんですが、高校時代の化学の知識がとっさに蘇りました。

 炎色反応金属は燃えるとき特有の色を出す、ってやつです。

 リアカー無きK村、動力・・・、化学で習いました。リチウムは赤、ナトリウムは黄、カリウムは紫、銅は緑という意味の語呂合わせです。

 そうだったのか、謎は一気にとけました。冷蔵庫の白い粉は加湿器から吹き出された水道水に含まれるミネラル分、つまりカルシウムやマグネシウムなどで、それらの炎色反応が、不思議なガスの火色の正体という訳だったのです。

 

 結局、気に入っていた加湿器はお払い箱になりました。汚れの拭き掃除やガスの火色は我慢するとしても、テレビやパソコンの内部に「白い粉」が入り込めば、故障の原因になりかねないと思ったので。

 

 ところで、炎色反応は、私達の身近なお楽しみに一役買っているって、知ってます?そう、花火です。花火の、あのとりどりの色は、金属が燃えている色なんです。

 花火は儚く散るものですが、私の加湿器も短い命でした。買う前にちゃんと調べなかった私の過失ですかね・・・。では。

 

儚いといえば、紅葉も。青森はあっという間に冬です。(何年か前、弘前公園にて撮影した写真です)

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子供時代の憧れ、ハンモック

 2日(金)の記事で「ウシの仲間の反芻能力」について書きましたところ、

『反省も反芻も、少し反目も必要かな?』というコメントを頂きました。有り難うございます。

 

 そして、反目から、ハンモックを連想してしまい、書かずにはいられないことがあるのです。そう、子供の頃、誰もが憧れた、あのハンモックですよ。

 

 つい最近知ったのですが、私、根本的に間違っていました。ハンモックに寝るときは、ハンモックに対して体を平行にするのだと思い込んでいたんです。ホットドッグのパンとソーセージみたいな感じで。でも、違うんですって。その寝方では腰が曲がりすぎるし、揺れ方が不安定になるのだそうです。

 

 正解は、ハンモックに対して十字または対角線になるように、なんですって。知ってました?

 またまた、正しいと思い込んでいた知識が「揺らいだ」出来事でした。ハンモックだけに。そして、ますますハンモックへの憧れが募りました。

 う~ん、寝てみたい。(by 三船敏郎)※懐かしCMネタです

 

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長野県小布施町メタセコイアの巨木。この木を見上げて寝転びたい、と思いました。ハンモックなら、最高ですね。もちろん、無料で。(ちょっとセコイア?)

奇蹄目と、偶蹄目改め鯨偶蹄目

 奇蹄目、つまり「ウマ」の仲間は、ウマ科・サイ科・バク科の3種しかありません。これに対して、鯨偶蹄目のなかの、鯨類を除いた「ウシ」の仲間は、カバ・イノシシ・ラクダ・キリン・ヤギ・シカなどの仲間からなる、大きなグループを形成しています。「ウマ」よりも、「ウシ」の仲間が圧倒的に多いというのは以前から知っていて、漠然と「何でかな?」とは思っていたんです。それが今回、分かりました。

 

 「ウマ」類も「ウシ」類も、草原で草を食んで生きています。草原は森の中に比べて敵=肉食獣に見つかりやすい。殺されないためには、速く長い距離を走り抜ける必要があります。足の裏全体をベタベタ地面に着けて走っていたら、スピードは望めません。そこで彼等は爪先で走ることにしたのです。その際、第3指(中指)1本で体重を支えることにしたのが、「ウマ」の仲間。第3指と第4指(薬指)で体重を支えることにしたのが「ウシ」の仲間となったのだそうです。ここまでは、「ウマ」と「ウシ」は互角に、平行に進化しました。

 ところが。彼等の食物である草。これは非常に消化しにくい食べ物です。そこで「ウシ」の仲間があみ出したのが「反芻(はんすう)」という方法です。複数の胃に微生物を住まわせ、その力を借りて繊維質を分解発酵させる。それを「反芻」によってさらに効率的なものとする。この消化吸収能力が、「ウシ」の仲間を繁栄へと導いたといわれています。

 反芻能力を持たない「ウマ」の仲間は、消化吸収の効率が劣るばかりでなく、「ウシ」の仲間よりも長い時間、餌を食べ続ける必要があります。それだけ、敵にもおそわれやすくなってしまうのです。

 

 「反省だけなら猿でも出来る」「反芻だけなら牛でも出来る」、いえいえ、「反省」も「反芻」も、生きていくためには非常に重要なことなのです。

 

 蛇足ながら、馬と牛の消化吸収能力の違いは、馬糞・牛糞をみれば、一目瞭然。馬糞は消化しきれてない植物っぽさが残っていますよね。えっ、見たことない?フン、若いのね!

 

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「あのね、私の親戚にクジラさんがいるのよ。イルカさんもいるかって?いるいる」

奇蹄目と偶蹄目

 ちょっと書きたいことがあって、そのためにネットで調べものをしたところ、大変驚きました。世の中は、やっぱり驚きに満ちている。元気に生きようと思います。

 

 奇蹄目(きていもく)とは、蹄(ひづめ)が大きく一つながりになっていたり、三つに分かれたりしている哺乳類の仲間達です。分かり易くいうと、「ウマ」の仲間です。それに対して、蹄が二つに分かれている「ウシ」の仲間を偶蹄目(ぐうていもく)と呼ぶわけです。奇数の「き」と、偶数の「ぐう」ですね。そうでしたよね、昭和までは。

 今は、違うんですよ。1990年代から、「偶蹄目」は「げいぐうていもく」と呼ばれるようになったのだそうです。えっー、牛たちの世界にも、LGBTの波が?

 違います。「げい」は「鯨」と書きます。漢字では「鯨偶蹄目」、「くじらぐうていもく」という読み方でもオッケーだそうです。だいぶ以前から、鯨類と偶蹄目は近い仲間であろうとは言われていたのだそうですが、DNAなどの検査技術の発達により、同じ仲間であると言うことが決定的になり、「鯨偶蹄目」としてまとめられることになったのだそうです。 

鯨偶蹄目 - Wikipedia

 

 鯨類は哺乳類だということはあまりにも有名なので、「ウシ」の仲間だったと言うことは、ややビックリ。私にとっては、「偶蹄目」がいつの間にか「鯨偶蹄目」にチェンジしていたことの方が、大・大ビックリです。私の「常識」は、いつの間にか「非常識」になっているのね・・・。

 そうなのです。年をとると、新しいことを知ったときよりも、自分の知識が古くなっていたときの方が衝撃が大きい。そういう場合、気をつけなければならないのは、「うそ、うそ、いつの間に」とか「ホントなの?ホントなの?」と、自分の知識に固執しないことです。若い人の目に「みっともなく」映りますから。さらりと受け止め、そして面白がる。そういう「年配」でありたいものです。

 

 もう一点、「へー」と驚いたことがあるのですが、長くなったので、そちらは明日に回します。

 そうそう、この記事のきっかけになった「書きたいこと」を最後に。

 

ちょっとクイズを思い付いたんです。昭和のクイズと思って下さい。

 

問題「ドラえもんは、奇蹄目かな?偶蹄目かな?」

 

 

 

f:id:takakotakakosun:20181031174617p:plain  答 「グー蹄目」ですよね。

 

 

楽しみすぎる、映画「ボヘミアン・ラプソディ」

 伝説のバンド、Queenの映画「ボヘミアン・ラプソディ」が、いよいよ11月9日、公開です。

 待ちきれない思いで、ちょっと私のQueenにまつわる思い出話を、先行掲載しちゃいます。

 

 私はQueenのファンとは言っても、ほどほどです。もの凄いファンが、高校の同級生に一名、一コ上の先輩に一名、いました。二人とも女性です。先輩のS子さんとは、高校卒業以来、お会いしていません。同級生のY子とは、何年かに一度、私が故郷に帰った際、会ったり会わなかったりです。

 最後にY子に会ったのは3,4年前になるかな。

 私「子供が小さかった頃、車の中で良くQueenの曲をかけてたんだよね。そのせいだと思うけど、うちの息子達、Queen好きなんだよね」

 高校時代、Queenの曲の素晴らしさを、熱く熱く語っていた彼女を思い出しながらそう告げると、彼女は悲しそうに言いました。

 

 Y子「フレディが死んでから、Queen、聞いてないんだよね。聞けなくて」

 私 「・・・」。

 

 さて。S子さんは一学年上でしたが、教室が同じ階の、一つおいて隣だったので、昼休みの廊下で、私達下級生に良くモノマネを披露して下さいました。持ちネタはもちろん、フレディ=マーキュリー。S子さんのモノマネは天性のサービス精神に「フレディ=マーキュリー愛」が加わるのですから、その完成度の高さは今も目に焼き付いています。モップの柄か何かをスタンドマイクに見立て、頭のてっぺんから爪先まで、フレディそのものでした。

 私が高校3年生の冬、一度だけ、喫茶店でS子さんに会いました。女子大生になった私服のS子さんからは、いろいろ「大人の悩み」があふれ出て、高校時代はあれほど語っていたQueenの話は出なかったように記憶しています。あるいは、出たのだけれど、彼女の抱える「大人の悩み」があまりに強烈すぎて、私の中で消えてしまったのかもしれません。

 私達下級生にとって、面白クィーンだったS子さん。今もどこかで、Queenの曲、聞いているかな、それともY子のように封印してしまったかな。

 

 記憶って面白いですね。昨日のことはぼやけているのに、40年前のことはこんなにも鮮明。だから、フレディ=マーキュリーが亡くなったって、あの4人の姿は、いつだって心の中に「フラッシュ、アア~」です。

 きっと、Y子の中にも、鮮やかにフレディは存在していることでしょう。(ちょっと泣き)